ラウンダバウト

英語を教えています。自分の授業改善のためだったり、好きなモノ、コトをつづっていきます

「グルグル」でパタン・プラクティス

 コロナ禍でたいへんな状況が続きますが、音読活動などを通して感染した例は現任校ではまだありません。最初は音読すら満足にやれませんでしたが、今はマスクをしていることをのぞけば、コロナ前とほぼ変わらない音読活動ができていると思います。これも生徒もうがいや手洗いなどをこまめにしてくれているおかげだと思っています。

 さて、今回は2年生の週2コマの「英語表現」でやってみたことのご報告です。いわゆる英表では、私はいわゆる言語活動をうまく組み込めていません。ただ、その前の基本的な表現で躓いている生徒も少なからずいます。教科書の例文と右側の練習問題だけではいまいち定着していないような気がしていました。そこで、英表の授業を

①本日の文法の解説&取り込み(20分)

②グルグル/教科書右側の問題やワーク(15分×2)☜教室を半分にわけてます

③補足やまとめ(5分)

のような形にしてみました。そして、これまで英表の②の「グルグル」ではリスニングの素材を使って行うことが多かったのですが、今回はここを①で覚えてもらった英文のパタンプラクティスにしてみました。通常の「グルグル」では、覚えてもらいたい文などを選定して、教師に向かって暗記して言ってもらいます(リスニングメインの回はそうしています)。生徒は教室内で円形になり教員を待っている間は、生徒は必死に練習するか、表の英文を紙の裏側に書き写します(Flip &Write)。「グルグル」に関して詳しくは以下の本をご参照ください。

それでもある程度の効果はあるのですが、教科書の練習問題は基本例文を少し変えただけだということに気づいていない層もいます。また、慣れるにしても問題量が少ない。そして何より生徒の脳に汗をかかせたいです。なので、全体ではなく個別にパタンプラクティスさせればいいか!ということで、やってみました。

 方法は簡単で、プリントの表側に教科書の基本例文を穴埋め状態で。裏面は田中健一先生の『英文法基礎10題ドリル』の問題構成を真似させていただいて、対応番号の別問題は表面の教科書の例文を変えれば答えにたどりつけるようにしてあります。それぞれ教科書会社のデータの中にそのようなデータがあると思いますので、教材作りもそこまで手間はかかりません。ただし、パタンプラクティスの問題で「こんな文は言わないでしょ」ってものだけは変えます。これだけで準備完了です(笑)!

 後は①の中で(  )埋めでも日➡英でも言えるようになるべくたくさんペアで練習したうえで、②のパタンプラクティス・グルグルに移行します。この活動は、ただ正解の英文が言えれば合格ではなく、個々の音やリズム(イントネーションも)見るので、答えが分かったらといって必ずしも〇にならないのがミソです。また言えなかった場合も「それじゃ通じないよ」とか「なんか抜けてる」だったり音声面のアドバイスなど次への何らかのヒントを与えて私は去っていきます(笑) なので、生徒は必死に考えてくれるし、答えが分からないと自然に相談が起こります。答えを聞いたとしても、先ほどのチェックポイントではじかれたりするので、何度も言うことになります。また、裏面に書く際も、必死覚えた英文をそのまま記憶に保持してプリントに書かなければ答えが残らないので、それも必死に書いていていい感じです。後は効果が出るかですが、少しずつ改良しながらしばらく続けてみようと思っています。