ラウンダバウト

英語を教えています。自分の授業改善のためだったり、好きなモノ、コトをつづっていきます

「意味順」と「四角化で視覚化」で短文英作文の指導②【授業中の指導】

 さて、続きということで、どうやって教科書に載っているような「短文英作文」を指導しているかを書いていきます。簡単にステップ分けすると以下のようになります。

 

①「名詞句」見つけ

②日本語の「意味順」仕分け

*田地野先生が提唱されているものに付け加えて、私は「意味順」を以下の表現にしております。

 「誰(何)が」「する(です)」「誰・何・どんな」「どこ」「いつ」

*オプションとして、↑の主語のボックスの前に「玉手箱」、「いつ」のボックスの後に「Why」を入れることもあります

③それぞれのボックスごとに英語化

④解答・別解の確認

④ボックスごとの音読/一気に音読

 

では、実際に例をまじえて。

 

例題)昨年彼が教えた生徒が、今ロンドンに留学している。

①『名詞のカタマリはどこかな?どこが四角化できそう?』

 ⇒「昨年彼が教えた生徒」を「四角化で視覚化」させる

   *この時に四角で囲むのは【生徒】というところだけなのも確認

②『じゃあ、「意味順」で言うと?〇〇さん!』

 ⇒『昨年彼が教えた生徒が/留学している/ロンドンに/今』です

 *この時生徒が悩んでいたらヒントを与えることもあります。特に日本語で主語が

  消えている文などは、「誰がー?」とか「主役は誰ー?」とかです

③『では、それぞれペアで話し合って英語にしてみて!わかったら立ってください。1番遅いところに発表してもらいます(二コリ)』*立てたペアは次の問題を考えておく

  ⇒ 解答とすり合わせ

 *名詞句の英語化で悩むことが多いので、前置修飾か後置修飾か「視覚化」の日本語を見て考えてもらいます。後者だとしたら、それをどう作るかのヒントを与えることもあります

 *「どんな」にあたるのに「名詞」を入れてしまう子もいるので、そんなときは品詞の話を折に触れします

 

①~③を繰り返し、すべての和文英訳の考え方、答えを確認する

 

④全体で「合いの手音読」

 *教科書の日本語だけを見て、教師は問題を指定し、

 教員『「誰(何)がー?』←個人氏名 or 全体かはその時の判断で

 生徒 "The CD I borrowed from Emily"(生徒は該当問題の英語を言う。)

 教員『「する(です)」はー?』

 生徒"was"...

⑤コース選択制音読活動(以下のA、Bはそれぞれ生徒を表します)

 1.A:ボックス内の日本語を言う B:ボックスごとに英語を言う

 2.A:「意味順」の区切りで一気に日本語を言う B:一気に英語化する

 3.A:もとの日本語を一気に言う B:一気に英語化す

 

 さて、いかがだったでしょうか。ここはどうなってるの?というご質問や、こういうステップがあると良さそうだよねなどアドバイス頂ければ幸いです!

 

余談:ちなみにECの文や、英表の左側の例文でも「意味順」で区切りを確認しています。特に「英語表現」の授業では教科書の右側の名詞句を英語にするドリルを経てから練習問題に取り組ませることもあります。「どこかに名詞句のカタマリがくるな」という感覚を養うのが意図です。それが来るのは「誰(何)が」か「誰・何・どんな」ボックスですよね。この間、間接的にですが『〇〇が「意味順」めっちゃ便利って言ってました。』と嬉しい報告を聞きました。教えてくれた子はまだ実感できてないかも(;^_^A

他にも、『「意味順」と「四角化で視覚化」を使うと(短文)英作文で覚えるべきところ無茶苦茶減りますよね?』って言われて、『そうなんだよ!よく気づいたねー!(授業中にもそういう話はしてますが)嬉しいわ!』という会話をしました。まだすぐに便利さを体感させられるだけの技量が私にはないので、じっくりじっくりいきます。